映画【最強のふたり】は、2011年に公開されたフランス映画です。実話がベースとなっていて、大ヒットしました。
ノミネートや受賞もしており、フランスのセザール賞の作品賞にノミネート、東京国際映画祭のグランプリを受賞、日本アカデミー賞最優秀外国作品賞を受賞するなど高く評価され、2011年のフランス映画 興行収入1位に輝きました。
大ヒットの影響で、2019年12月には日本でもハリウッドリメイク版が公開されます。
今回は、映画【最強のふたり】のフィリップの職業やリメイク版との違い、原題の意味などをお伝えします。
映画【最強のふたり】あらすじ
趣味のパラグライダーの事故により、頚椎を損傷して首から下の全身麻痺となり、車いす生活を送る富豪フィリップ。
介護者として雇われたスラム街出身の黒人青年ドリスが垣根を越えて友情を結ぶ、実話を基にしたヒューマン・コメディー。
生活パターンや年齢や環境、好みも異なり、2人の間に共通点は全くなく衝突してしまうが、次第にお互いを認め合い、強い友情となっていく様子を描いていく。
映画【最強のふたり】の原題と意味は?
この映画のフランスの原題は「Intouchables」(アントゥーシャブル)。
「最強のふたり」の原題について調べてみると、邦題のタイトルとは少しニュアンスが違うことが分かりました。
邦題よりも、フランス語の直訳の方が、より深いところまで読み取れます。
「Intouchables」(アントゥーシャブル)は「触れ合えない人々」「本来は触れるはずのない二人」という意味になります。
フランス語では「触れてはならない階級(インドの最下層カースト)」の意味もあるようです。
黒人と白人、健常者と障がい者、大富豪と貧困者・・・本来、人生において触れ合うことがなかった二人。
特にフランス(現代のヨーロッパ)では、階級制度がとても激しいようで、それも考慮すると尚更「本来は触れるはずのない二人」という直訳がしっくりきます。
それまでは、大富豪で、周りからももてはやされ、ほぼ自由に生活していたはずのフィリップ。
それが一転、障がい者になることで今までのような自由は奪われてしまいました。
世間からの風当たりに対して辛い思いを感じていたフィリップですが、移民で何も持たないがゆえに、自由な価値観を持つドリスに惹かれたのかもしれません。
触れるはずのない二人が運命的な出会いをし、最初は衝突が多かったものの、お互いを理解しあえば最高のふたりになれる。
そんなことを原題からも学ばせてくれる映画です。
映画【最強のふたり】のフィリップの職業は?
大富豪で、お手伝いさんも数人いるフィリップですが、職業は何でしょうか。
映画では明確な職業は描かれていませんので勝手に予想してみました。
映画を観て分かることは、労働しなくても裕福な生活ができるくらい、かなりのお金持ちです。
労働がなくお金持ちとなると「資産家」が思いつきます。
例えば、海外の不動産投資や世界を巻き込むほどの大きな開発、株などの投資をしているかもしれませんし、先祖代々から受け継がれた資産がたんまりあるのかもしれません。
労働しなくても裕福な暮らしができるとは、とても羨ましいですよね。
映画【最強のふたり】のハリウッドリメイク版とオリジナル版の比較!
映画【最強のふたり】は、2019年12月20日に舞台やキャストを変えたハリウッドリメイク「The Upside最強のふたり(原題:The Upside)」が公開されます。
多くのリメイク版映画は、オリジナル版と大きく違うことがありますが「最強のふたり」では違いはあるのでしょうか?
登場人物の違いは?
登場人物では、名前に違いがあるようです。
オリジナル版 | リメイク版 |
フィリップ | フィリップ |
ドリス | デル |
話の内容の違いは?
フィリップは富裕層・デルは貧困層、人種などもオリジナル版と同じです。
障がい者のフィリップを周りが腫れもののように接するのに対し、デルはフィリップに対して普通に接することで2人の絆が強くなる、ということも変わらない内容になっています。
ハリウッドリメイク版は、物語の筋はほぼ同じで、アメリカンジョークやエピソードを盛り込んだ内容となっているので、違和感なく楽しめると思います。
リメイク版の出演者は?
・フィリップ/ブライアン・クランストン
・デル/ケビン・ハート
が演じます。
秘書イボンヌ役には、ニコール・キッドマンが演じるという、豪華な出演陣です。
フランスオリジナル版ノフランソワ・クリュゼ&オマール・シーにも負けないコンビとなっています。
映画【最強のふたり】のキャスト紹介
◆フィリップ/フランソワ・クリュゼ
パリに住む大富豪で、四肢麻痺のため首から下が動かない。女性の文通相手がいる。
◆ドリス/オマール・シー
スラム地区に住んでいる。フィリップの介護士となる。
◆イヴォンヌ/アンヌ・ル・ニ
フィリップの女性スタッフ。
◆マガリー/オドレイ・フルーロ
フィリップの女性スタッフ。フィリップの介護士の面接を行っている。
◆マルセル/クロティルド・モレ
フィリップのマッサージなどを担当する女性スタッフ。
◆エレオノール/ドロテ・ブリエール・メリット
フィリップの文通相手。
映画【最強のふたり】まとめ
「最強のふたり」を観ると、今まで当たり前だと思っていた価値観や否定していた価値観、固定観念は、見方を変えると全く違う世界になるんだ、ということを考えさせられます。
車いす生活になって、妻を失ったフィリップが、ドリスと触れ合うことで徐々に元気を取り戻すのを見ると「自分も何か辛いことがあってもなんとかなるかな」と思えます。
観終わった後は、明るい気持ちになれるので「最近、なんとなく憂鬱・・・」という時にもおすすめの映画です。
2019年12月20日にハリウッドリメイク版が公開されますが、「最強のふたり」はオリジナル版とリメイク版での内容の違いはあまりなさそうです。
とはいえ、フランスとアメリカでジョークなどちょっとした違いはあるのかもしれませんので、是非、観比べてみてください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。